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2021年5月25日

【No.83渡邊】相続登記の義務化~2024年施行予定~

ゼントラストの渡邊です。

「所有者不明土地」の問題を解消するための民法・不動産登記法などの改正法が、本年4月21日可決、成立しました。
2024年を目途に土地や建物の相続を知った日から3年以内に登記するよう義務付けられます。

今回の相続登記に関する法改正の大きなポイントは、以下の3つです。

1.相続登記の申請義務化(3年以内の施行)
⇒相続で不動産取得を知った日から、または遺産分割の日から3年以内に登記

2.相続人申告登記の(仮称)の創設(3年以内の施行)
⇒遺産分割がまとまらず速やかに相続登記をできない場合に、相続人であることを申告をすれば相続登記をする義務は免れる制度が創設される

3.所有権の登記名義人の氏名または名称、住所の変更の登記の義務付け(5年以内の施行)
⇒個人のほか、会社などの法人が住所変更した場合に2年以内に住所変更登記

相続登記と所有権の登記名義人の変更について、正当な理由がなく申請しなかった場合には、それぞれ過料を支払わないといけません。

法改正の背景には「所有者不明土地」の増加があります。
所有者不明土地とは、所有者は分かっても転居してしまっていて連絡先が分からないもの、土地の名義人が亡くなった後に相続登記がされないままで相続人が多くなり、全ての人に連絡するのが困難になったものなどを指します。
所有者が分からないと土地を売る事も、利用・活用することも難しく、所有者不明土地の増加は深刻な問題となっていました。

法律の施行まで時間があるものの、先回しにしてしまうと、さらに相続人が増えて手続きが複雑化する恐れもあります。
現時点で相続登記や住所変更登記をしていない場合には、速やかに、手続きされることをお勧めします。

私自身も変更登記をしていないので、折を見て手続きしたいと思います。