2018年5月23日
ゼントラストの樋口雄一です。
今日は、借地権と所有権の価格の違いについて書いてみたいと思います。
現在、国内において流通している分譲マンションの多くは
「所有権」のマンションです。
これは自身が保有している部屋の面積に応じた持分の
土地と建物を所有しているということです。
借地権のマンションとは、建物は所有しているが、土地は借りている
という状態です。
それぞれの権利による価格の違いは、
所有権を 100とした場合、
地上権 90
普通借地権 80
定期借地権 70
このようなイメージになります。
(統計をとった数値ではない旨ご了承ください)
地上権は、部屋を売買しても地主(土地所有者)の承諾が不要
であるなど、他の借地権に比べると借地権者に有利な権利です。
普通借地権は、部屋の売買をするときには地主(土地所有者)の
承諾が必要となります。売買時には、地主に対して名義変更手数料などの
名目で、『売買価格の1%を地主へ支払う』などと定められた物件も
多くあります。
地上権や普通借地権は、借地契約が更新される可能性が高い権利に
対して、定期借地権は、一定期間後(50年以上)に建物を取り壊して
更地に戻し、地主に土地を返還することが予め約束されている権利です。
このように借地権者の権利の強さに応じて、マンションの価格も
変わります。
借地権マンションを購入するメリットは、所有権マンションに比べて
売買価格が安いことです。また、土地の固定資産税がかかりません。
逆にデメリットは、土地の所有権を有していないことに加えて、
地代が発生します。また、定期借地権マンションは特にそうですが
借地契約の残存期間が短くなると売却時の価格が弱含むリスクが
あります。
私自身は普通借地権のマンションに住んでいます。
①立地が気に入ったこと
②デベロッパーが借地権を意識したからか、建物仕様が高い。
③近所にあるお寺が地主(土地所有者)であり、借地契約は
更新されていく可能性が高いと思われること。
④そして何より価格が割安であったこと。
これらが購入の動機です。
借地権のマンションに出会った時にご参考になれば幸いです。
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