2018年2月5日
ゼントラストの樋口雄一です。
2月4日付の日本経済新聞に新築マンションの資産性に関する記事が出ていました。
東京都品川区の東急目黒線・武蔵小山駅から徒歩1分の「パークシティ武蔵小山ザ タワー」(2020年1月完成予定)は、平均坪単価が約470万円。昨年11月の販売開始以降、地権者住戸を除く全491戸の5割が契約済とのことです。
不動産の価格の話をするときには、この「平均坪単価」をよく使います。平均坪単価は、その物件が割高なのか、それとも割安なのかを把握するときに便利な指標です。
1メートル×1メートルが1平方メートル。平方メートルに0.3025を掛けると1坪になります。例えば、20㎡の物件は、20㎡×0.3025=6.05坪となります。
私がデベロッパー時代にマンション開発をしていた頃の経験では、狭さを感じずに綺麗なプランニングができる大きさの目安としては、1LDKを作るのに45㎡が必要です。同じように2LDKは55㎡、3LDKは75㎡、4LDKですと85㎡の面積が必要です。
武蔵小山のタワー物件にあてはめてみると、45㎡の1LDKを買おうとすると、13.61坪となり、これに平均坪単価470万円を掛けるとなんと6,400万円となります。2LDKで試算すると7,800万円、3LDKに換算すると1億600万円、4LDKの場合は1億2,000万円となります。
参考までに、私は武蔵小山の隣の駅から徒歩8分の借地権のマンションに住んでいます。東日本大震災の発生した2011年に新築マンションとして購入したときの部屋の坪単価は250万円でした。5,500万円の3LDKでしたので、先ほどの武蔵小山のタワー物件と比べると大体2倍の開きがあることがわかります。
駅近物件は、利便性が高く、需要も多いので不動産の価値が高いのはその通りだと思いますが、『将来にわたって髙い資産性が維持されるのか?』ということについては、周辺の市場調査によって単価動向を調べたり、その時々の購入するタイミングが重要だと思います。
自分が住む家を購入するときの判断基準は、親が近くに住んでいたり、思い入れのある土地であったり、子供の学区の都合であったりと、必ずしも資産性だけで物件を選ぶわけにはいかないと思います。
一方で、将来の財産形成や相続対策のために、マンションへ投資をするといった場合には、資産性の維持の観点から駅近ではない物件も検討対象に入れてみてはいかがでしょうか。
駅前のタワー物件の場合は、価格が非常に高いということもあって、近傍からの住み替えにとどまらず広いエリアから富裕層の方々がたくさん転入してきます。
逆に、例えば駅近に定義される徒歩3分の非タワーマンションと、駅近ではない徒歩6分の物件に住む賃借人の方には、属性の違いはあまりありません。徒歩分数でみると2倍の違いがありますが、空室リスクにはさほどの違いはないと考えます。
もし徒歩3分の物件の方が駅近物件のために売買価格が高く、利回りも相対的に低い場合、徒歩6分の物件の方が利回りが高いことに加えて、将来の値下がり幅も小さくて済む可能性もあります。
バス便などの駅遠物件までいってしまうと空室時に賃借人がなかなか決まらないなどのリーシングのリスクがでてきてしまいますが、割高な駅近でもハイリスクな駅遠でもない「駅からほどほどのところにある物件」に投資の妙味があるかもしれません。
新着記事
お知らせ 2025年01月20日
事務所移転のお知らせ物件情報 2025年06月13日
【賃貸物件更新】グランシャリオ横浜新子安 102号室物件情報 2025年06月04日
【賃貸物件更新】グレイシス三番町 501号室物件情報 2025年05月22日
【賃貸物件更新】ライオンズマンション生麦南 608号室物件情報 2025年05月20日
【賃貸物件更新】麻布Tino 601号室ブログ 2024年12月21日
日立シーサイドマラソンブログ 2024年10月02日
会社設立9周年カテゴリ
人気記事
アーカイブ
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017